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2017年10月14日土曜日

映画「ポルト」


静かで美しくて哀しい映画。主演のアントン・イェルチンが定職のない、親に勘当された、静かで哀しげな男の役で、その抑えた雰囲気と声が味があって、この人の演技をこれからも見たいと思うような、わたしにはそんな俳優との出会いだったんだけれど、彼がもうこの世にいないことを感じながら観ると、ほんとうに惜しい。この映画は2016年の作品なのだけど、このあと彼は亡くなった。





こういう男の役ってブラピやマコノヒーではだめで、ゴズリングもだめで、誰が他にやれそうかな?と考えたんだけど、しっくりくる人が思い浮かばなかったですねえ。レッドメインあたりどうだろう。ちがうか・・・・・。

冬の夜のポルトの街を歩く主人公が(というかアントン・イェルチンが)、ジェームズ・ディーンのようにわたしは見えたりもして、ああいう雰囲気が出せる人っていそうでいないと思うんだけど。

二人がじーーと見つめ合う長い時間のあとに「アントンに捧げる」という文字が出て終わるのが、胸が痛かった。

昔のフランス映画を観るときの感覚にとても近い、話自体は単純で、コンパクトなつくりの(90分以下)美しくて哀しい映画でした。ポルトというのはポルトガルの街だそうで、監督はブラジル人だそうですね。





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